せたな町の三本杉岩と輪掛岩
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海から突き出た巨大な杉

せたな町の三本杉岩と輪掛岩

三本杉岩を南から見る:南の二つは音叉のように根元は繋がっている.北の一つは独立している.【写真: 石井正之】
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南の音叉型の二つの岩:その昔は鍋釣岩のような形であったものが,頂部が崩落したのかもしれない.【写真: 石井正之】
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北の岩:中心部に水平な節理が見られ,周辺は急立した板状節理となっている.【写真: 石井正之】
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輪掛岩:節理の配列を見ると手前(南側)の岩峰が欠けたもののように見える.【写真: 石井正之】
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瀬棚港の北の海岸に突き出ている三つの岩が三本杉岩である.瀬棚港周辺には,南から最内川河口沖の懸島(かかりじま:高さ18m),防波堤に接して立つ蝋燭岩(高さ24m),三本杉岩(高さ31m),輪掛岩などのかんらん石玄武岩の岩脈が並んでいる.瀬棚港の北西に位置する立象山周辺の段丘の崖面に露出している馬場川層の玄武岩質火山噴出物(中期〜後期中新世:K-Ar年代=1,220万年前〜950万年前)は,塊状溶岩〜ハイアロクラスタイト(火山弾の濃集部を含む)である.三本杉岩などの岩峰はこの火山噴出物の火道の名残と考えられる.

なお,馬場川層は最上部が陸成層である太櫓層を不整合で覆っている海成層である.

【執筆者:石井正之・嶋岡 博】

所在地

せたな町 瀬棚区三本杉

参考文献

佐川 昭・植田芳郎(1969)5万分の1地質図幅および説明書.北海道開発庁,10ー16.
佐藤 明・野呂田 晋・岡村 聡(1999)西南北海道,中新統馬場川層のッ玄武岩質火山噴出物.日本地質学会大106年学術大会講演要旨,255p.
地学団体研究会道南班編(2002)地質案内 道南の自然を歩く〔改訂版〕.北大図書刊行会,188p.
日本地質学会編(2010)日本地方地質誌1 北海道地方.朝倉書店,186ー187.
八幡正弘(1988)西南北海道における中新世玄武岩(馬場川層)のK- Ar 年代.地球科学,42巻,3号,155ー158.