霧多布湿原
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花の湿原と太平洋沿岸域を繰り返し襲った巨大地震津波痕跡

霧多布湿原

琵琶瀬展望台から見た霧多布湿原の全景.左手の建物が霧多布湿原センター,右手の陸繋砂嘴が見える.琵琶瀬川の蛇行が美しい.【写真: 七山 太】
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湿原の重機掘削によって得られた大口径ボーリング試料.海岸から1km奥の湿原で採取した試料なのに泥炭層に挟まれて海浜砂起源の砂層が多数認められる.写真右手が試料の上位.【写真: 七山 太】
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霧多布湿原センターに展示された津波堆積物の剥ぎ取り試料.霧多布湿原に残された巨大津波の痕跡が見られる.【写真: 重野聖之】
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【写真: 】
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霧多布湿原は北海道東部,厚岸郡浜中町にある太平洋に面した沿岸湿原である.面積は3,168haで,釧路湿原,サロベツ原野に次いで国内3番目の広さを持つ.南西から北東に延びる海岸線に沿って幅約9km,奥行き約3kmに広がる.春から秋までさまざまな花が咲き湿原を彩り,花の湿原とも呼ばれている.また浜中町は20世紀に,1952年十勝沖地震津波と1960年チリ地震津波によって被災したことが知られており,湿原から霧多布大橋を渡ったトンボロ(陸繋砂嘴)が1960年津波の遡上によって破断し,現在の霧多布大橋が建設されたことが知られている.

霧多布湿原付近は約5000〜6000年前の縄文時代には,陸に大きく入り込んだ内湾であったが,その後,海退に転じ現在の湿原環境に至っていると概ね解釈されていた.最近の調査によって,北海道東部太平洋沿岸地域は約500年周期の巨大地震が発生し,その度に海岸線が地震隆起に伴って前進し,釧路湿原や霧多布湿原に10列の浜堤列が発生したことが分かってきている.また湿原の泥炭層を掘削すると海浜砂起源の砂層が10数層発見された.これはこの地を襲った巨大津波の痕跡と理解されている.

霧多布湿原の中心を横断する道はMGロードの愛称が付けられ,歩道が整備され,各所に見晴らし場所や記念碑が設けられている.湿原の西側の海成段丘面には琵琶瀬展望台,北側の段丘面には霧多布湿原センターがある.このセンターでは霧多布湿原の環境や成り立ちについてわかりやすく展示しており,双眼鏡などでタンチョウ等の野鳥も観察できる.

【執筆者:七山 太・重野聖之・石井正之】

既存の指定など

天然記念物「霧多布泥炭形成植物群落」

北海道立自然公園

霧多布湿原ラムサール条約登録湿地

北海道遺産

所在地

浜中町

リンク

霧多布湿原センター

参考文献

北海道開発庁(1966)5万分の1地質図幅「霧多布(釧路-38)」および同説明書.38p.
Nanayama, F., Satake, K., Furukawa, R., Shimokawa, K., Shigeno, K., Atwater, B.F., August 2003, Unusually large earthquakes inferred from tsunami deposits along the Kuril Trench. Nature, 424, 660 – 663.