遠軽町生田原の屏風岩流紋岩岩脈
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生田原川上流の両岸に屏風のように垂直に聳えるジオサイト

遠軽町生田原の屏風岩流紋岩岩脈

2012年10月16日にヘリコプターに乗って撮影した. この岩脈露頭上部では,垂直方向の節理面などに沿って,トドマツやシラカバなどが根を張って生物的風化作用による落石の素因となっている.また,岩場における植物生態系が形成され,シラカバの黄葉,カエデなどの紅葉とトドマツの緑色が美しく,植生におおわれてはいるが,崖の麓には崖錐堆積物の緩斜面が見られる. 【写真: 前田寛之】

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生田原地域は新第三紀火山岩地域である.火山活動はフェルシック~マフィック陸上火山噴出・貫入活動で特徴づけられる.

屏風岩流紋岩岩脈は,SiO2およびNa2O+K2O含有量がそれぞれ75.64~77.48 wt%および3.34~7.97 wt%の範囲にあり,流状構造および球顆状構造や急冷周縁相を持つ.また,これは,NE-SW方向を持ち,K-Ar年代が8.52±0.29 Maおよび7.89±0.50 Maであり,上部中新統生田原層堆積時の後期中新世前期フェルシック貫入活動の産物である.生田原地域の北ノ王,砂金沢,生田原,昭和および隆尾鉱床の低硫化系浅熱水性金銀鉱化作用は,生田原層堆積時に,時空的に丸山流紋岩(K-Ar年代:7.99±0.27 Ma)や隆尾流紋岩のフェルシック貫入活動に密接に関係しておこなわれたと考えられるので,屏風岩の地下に金銀鉱床が眠っているかも知れない.

【執筆者:前田寛之】

所在地

遠軽町 生田原区

参考文献

野地正保・渡辺 順・魚住 悟・鈴木 守(1967):5万分の1地質図幅「丸瀬布」および同説明書.北海道開発庁,28p.
Maeda (1996): Relationship between volcanic activity and epithermal gold-silver mineralization: Example from Kitano-oh mine area and vicinity in Kitami metallogenic province, Hokkaido, Japan. Resource Geol., Vol.46, No.5, pp.279-285.
Maeda (1998): Volcanic activity, hydrothermal alteration and epithermal gold-silver mineralization in the Ryuo mine area in the Kitami metallogenic province, Hokkaido, Japan. Resource Geol., Vol.48, No.2, pp.105-115.