夕張岳山頂の高圧変成岩
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蛇紋岩メランジュ中の巨大ブロック

夕張岳山頂の高圧変成岩

前岳湿原手前から見た蛇紋岩メランジュ帯:遠くの尾根が夕張岳山頂を含むブロックである.手前中央の岩峰はガマ岩,遠くの尖った三角の山は釣鐘岩,その右の山は熊ヶ峰である.【写真: 石井 正之】
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山頂付近から見た蛇紋岩メランジュ帯:中央の三角の山が前岳で右の遠くの山が滝ノ沢岳である.中央は蛇紋岩崩壊地で夕張岳特有の花が咲くところである. 前岳は下部空知層群の変玄武岩(ジュラ紀から白亜紀前期:約2.0億年前から約1.0億年前),滝ノ沢岳は上部空知層群(主夕張層.ジュラ紀中期から後期の海成堆積岩類:約1.8億年前から約1.5億年前)で構成されている.【写真: 石井 正之】
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夕張岳山頂尾根:南に向かって直線状の尾根が続く.この付近の片岩の片理は,ほぼ南北で東(左)に60-80°で傾斜している.尾根の東側(左側)は高さ約400m の急崖となっているのに対し西側(右側)はやや緩い斜面となっていて角礫が堆積している.【写真: 石井 正之】
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山頂の片岩の露頭【写真: 石井 正之】
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夕張岳山頂と南北に延びる尾根は蛇紋岩メランジュ中に取り込まれた巨大なブロックである.その規模は最大幅700m,南北方向の延長2,700m である.

このメランジュ中には,変成作用を受けた泥質岩・珪質岩・砂質岩・塩基性岩が分布している.メランジュの基質を構成する蛇紋岩は軟質で浸食作用によってなだらかな地形を形成するのに対し,ブロックは硬質で海中の島のようにメランジュ中に点在している.

これらのブロックの中でも最大規模のものが夕張岳山頂を構成するもので,塩基性片岩・ハイアロクラスタイト・枕状溶岩を主体とし,黒色頁岩・火山性泥岩を伴っている.

【執筆者:石井 正之・中川 充】

既存の指定など

夕張岳の高山植物群落及び蛇紋岩メランジュ帯(国指定天然記念物:1996年6月指定)

富良野芦別道立自然公園

所在地

夕張市 夕張岳

参考文献

Nakagawa,M.,Toda,H.(1987)Geology and petorology of Yubari-dake serpentinite melange in the Kamuikotan Tectonic Belt,Central Hokkaido,Japan.Jour.Geol.Soc.Japan,93,733-748.
地質調査総合センター,20万分の1シームレス地質図 北海道地域(グーグルマップ版).<http://www.gsj.jp/HomePageJP.html>

 

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