夕張岳の蛇紋岩メランジュ
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標高1300m に広がる蛇紋岩の台地

夕張岳の蛇紋岩メランジュ

夕張岳山頂直下から見た蛇紋岩メランジュ:手前右側が吹き通しの崩壊地である.その先に白く光っているのは沼で,登山道からも見ることができる.左遠方が蛇紋岩崩壊地である.蛇紋岩の基質の中に構造性ブロックが島のように突き出ている.やや左よりの尖った山が前岳で,この麓までが蛇紋岩メランジュである.【写真: 石井 正之】
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蛇紋岩崩壊地:湧水によって次々に浸食されてほとんど植生が付かない.左端のピークが夕張岳山頂である.【写真: 石井 正之】
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吹き通しの蛇紋岩:硬質な部分が見られるが,ほとんど粘土化した蛇紋岩からなる.遠くの雲のかかっている山は芦別岳である.【写真: 石井 正之】
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蛇紋岩崩壊地の先の水場の蛇紋岩:全体に著しく破砕され葉片状となっている.塊状蛇紋岩が礫状に残っている.【写真: 石井 正之】
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夕張岳の夕張側登山道の憩沢付近から東,金山側登山道の標高1200m のコブ付近から西が蛇紋岩メランジュの分布範囲である.この付近では東西の幅,約4.5km-7.0km である.このメランジュには様々な岩種のブロックが点在している.その基質を構成しているのは蛇紋岩である.

憩沢を渡ってすぐの登山道脇に蛇紋岩粘土が見られ,この沢がほぼ蛇紋岩メランジュの西の境界にあたる.典型的な露頭は蛇紋岩崩壊地と吹き通しの露頭である.また,蛇紋岩崩壊地の先の水場付近にも小規模な露頭がある.

これらの露頭で見ることのできる蛇紋岩は,著しく破砕され葉片状となっているが,その中にはレンズ状の塊状蛇紋岩の塊が含まれている.蛇紋岩のせん断面はいろいろな方向を向いていて含まれている変成岩類ブロックの片理とは斜交している.

前岳湿原付近から続くなだらかな地形はこの蛇紋岩がつくったものである.

【執筆者:石井 正之・中川 充】

既存の指定など

夕張岳の高山植物群落及び蛇紋岩メランジュ帯(国指定天然記念物:1996年6月指定)

富良野芦別道立自然公園

所在地

夕張市 夕張岳西方

参考文献

Nakagawa,M.,Toda,H.(1987)Geology and petorology of Yubari-dake serpentinite melange in the Kamuikotan Tectonic Belt,Central Hokkaido,Japan.Jour.Geol.Soc.Japan,93,733-748.
地質調査総合センター,20万分の1シームレス地質図 北海道地域(グーグルマップ版).<http://www.gsj.jp/HomePageJP.html>

 

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