噴火湾奥の断崖絶壁
礼文華海岸のハイアロクラスタイト
噴火湾奥の静狩から大岸にかけての海岸線は断崖絶壁が続いている.この付近の地質を見ることができるのが,礼文華から大岸までの海岸沿いの道路である.この海岸沿いの崖を構成するのは,豊浦層トリブシナイ部層と呼ばれる安山岩質ハイアロクラスタイトや火砕岩類である.礼文華側の海の中に突き出ている岩峰は同じく豊浦層の礼文華安山岩部層と呼ばれる青灰色の塊状安山岩溶岩で,トリブシナイ部層より古い地質である.
トリブシナイ部層の形成年代は260万年前,礼文華安山岩部層の形成年代は340万年前で,西側に行くにしたがって古くなっている.
既存の指定など
洞爺湖有珠山ジオパーク
所在地
豊浦町 大岸礼文華海岸
参考文献
宇井忠英・角田隆志・福田茂夫・廣瀬 亘,2011,洞爺有珠山ジオパークガイド 05 噴火湾沿岸のジオサイトを巡る.24−25.
北海道開発庁,1958,5万分の1地質図幅及び同説明書「豊浦」.
八幡正弘・大島弘光・高見雅三,1987,伊達−室蘭沈降帯北西縁頂部の地質構造.地下資源調査所報告,第59号,1−18.
八幡正弘・西戸祐嗣,1989,西南北海道東部・西胆振地域の新生界のK-Ar年代について.地質学雑誌,第95巻,第5号,381−390.
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