昆布岳のメガネ岩
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なだらかな登山道に突然現れる岩のアーチ

昆布岳のメガネ岩

メガネ岩:波打つような水平の不連続面とそれにほぼ直交する板状の節理が見られる.アーチの部分は水平不連続面が上に凸となっていてアーチ効果を発揮している.【写真: 石井 正之】
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危ういアーチ:こうして見ると,いつ崩れてもおかしくない状態である.【写真: 石井 正之】
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アーチの内部:アーチに直交するように板状節理が発達していて,アーチ効果を発揮している.【写真: 石井 正之】
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【写真: 】
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豊浦町とニセコ町の境界にそびえる昆布岳は,尖った山頂となだらかな裾野という独特の姿をしている.この山の登山道入口は豊浦町上泉の道々914号沿いにある.なだらかな土の登山道を上っていくと,5合目の先の下り右手に突然,岩のアーチが現れる.その形と節理から岩脈と考えられる.岩脈の走向・傾斜はN20°E,70°SEである.岩質は,白濁した斜長石斑晶の目立つガラス質輝石安山岩である.岩脈の側面が露出していて,鉛直に近い板状節理が発達しているほかに,水平に近い波打った不連続面が見られる.水平不連続面に直交して板状節理が発達している.アーチを形作っているのは,この水平不連続面が上に凸になっている箇所である.自然が造ったアーチ橋である.

なお,昆布岳の両輝石安山岩の年代は約280万年前とされていて,鮮新世末期に活動したものである.

【執筆者:石井 正之】

所在地

豊浦町 青山

参考文献

国府谷盛明・土居繁雄(1961)5万分の1地質図幅および説明書「狩太」.北海道立地下資源調査所.
Nakagawa, M. (1992) Spatial Variation in Chemical Composition of Pliocene and Quaternary Volcanic Rocks in Southwestern and Quaternary Volcanic Rocks in Southwestern Hokkaido, Northeastern Japan Arc. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 23(2): 175-197.