日高パンケヌーシ川の斑れい岩
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斜長石に富む白い斑れい岩

日高パンケヌーシ川の斑れい岩

パンケヌーシ川中流から見るチロロ岳:左手奥がチロロ岳で,右手前の山はチロロ西峰である.この二つの峰の間はかんらん岩類が分布していて,チロロ岳はパンケヌシ斑れい岩体,西峰はポロシリオフィオライト帯の変斑れい岩である.【写真: 石井 正之】
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パンケヌーシ層状斑れい岩:全体に灰白色を呈している.【写真: 石井 正之】
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N75°E,85°SEの節理が発達している.層状構造はこの節理にほぼ直交している.【写真: 石井 正之】
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最初の露頭よりやや上流の斑れい岩:全体に有色鉱物が多く,黒っぽくなっている.【写真: 石井 正之】
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パンケヌーシ川沿いの林道切割に白っぽい斑れい岩の露頭がある.パンケヌーシ林道の入林ポストから約11.6-12.0kmのところで,露頭の上流側カーブ付近に砂防ダムがあり,さらに上流の橋を渡ったところに奥新冠発電所導水路の取水ダムがある.この露頭は全体に白色で北北西-南南東方向で東に急傾斜する斜長石と輝石の層状構造を持つ.

この露頭は,パンケヌシ斑れい岩体の西の境界近くに分布しているものである.パンケヌシ斑れい岩体の規模は南北約30km,東西約4kmで,日高火成活動帯の中で最大規模のものである.K-Ar 年代は約17.5Maで貫入時期は前期中新世と考えられている.

なお,地名については,前田ほか(2011)は「パンケヌシ岩体」と呼んでいる.2万5千分の1地形図および林道名では「パンケヌーシ川」,「パンケヌーシ林道」となっている.もともとは,「panke nu-ush」で「パンケ・ヌー・ウシ」(下流の・豊漁・ある)という意味だと言う(山田秀三,2000,北海道の地名.367p).

【執筆者:石井 正之・加藤孝幸】

既存の指定など

日高山脈襟裳国定公園(1981年10月1日指定)

所在地

日高町 千栄

参考文献

小野昌子(2010)札幌の自然を歩く[第3版]道央地域の地質案内.200-205.北海道大学出版会.
酒匂純俊・小山内 熙(1962)5万分の1地質図幅「千呂露」および説明書.北海道立地下資源調査所.
前田仁一郎・銭谷竜一・倉本能行・板谷鉄丸・加々美寛雄(2011)日高か生活動態パンケヌシかんらん岩はんれい岩体の同位体年代とその造構論上の意義.地質雑,第117巻,第4号,204-216.