奥尻島鴨石トンネルの車石
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この大きな車石はどこから来たのか

奥尻島鴨石トンネルの車石

二つの車石:崖の左側に二つの車石が見える.鴨石トンネル南側坑口脇の露頭である.【写真: 石井正之】
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車石の拡大写真:頂部は上位の堆積物で削られて欠けているように見える.【写真: 石井正之】
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車石を含む火砕岩の岩相:2つの凝灰質砂岩層まではほぼ水平の堆積構造を示すが,上部は左手に向かって20°ほど傾斜した“葉理”を持っている.【写真: 石井正之】
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火山円礫岩の岩相:枕状溶岩の破片であるピローブレッチャではなく多少円磨された岩種の異なる安山岩の礫で構成されている.基質はよく固結している.【写真: 石井正之】
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奥尻島の北西部の鴨石トンネルの南出口から海側の崖(清次郎歌岬)を見ると大きな車石が二つ見える.近づいて観察することは出来ないが縁辺部に放射状の節理が発達していること,発泡痕がたくさん入っていることが分かる.上部がやや欠けた枕状溶岩の断面である.鴨石トンネルを抜けて北側出口の海側で直接,露頭を観察できる.火山円礫岩と凝灰質砂岩の互層で,車石が含まれている地層は火山円礫岩の部分と思われる.この火山円礫岩には異種の火山岩の円礫が含まれていてハイアロクラスタイトではない.

この露頭が米岡層火砕岩部層の北限である.図幅ではクズレ岬の先端に米岡層火山岩部層が描かれているが,これは神威山岩屑なだれの移動土塊である.

【執筆者:石井正之・嶋岡 博】

所在地

奥尻町 湯浜

参考文献

地学団体研究会道南班編(2002)地質案内 道南の自然を歩く〔改訂版〕.北大図書刊行会,99-100.
秦 光男・瀬川秀良・矢島淳吉(1982)地域地質研究報告 5万分の1図幅「奥尻島北部および南部地域の地質」.地質調査所,43-49.