ウェンザル林道の日高変成帯
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島弧地殻の下部が地表に

ウェンザル林道の日高変成帯

二ノ沢の先の露頭:砂泥質岩を原岩とする日高変成帯の黒雲母片麻岩である。縦方向の亀裂は原岩の堆積構造を示している可能性がある。【写真: 石井正之】
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黒雲母片麻岩のサンプル:黒雲母を含んでいるために灰色がかった小豆色をしている。写真では,うまくその色が出ていない。斜長石の縞が見える部分がある。【写真: 石井正之】
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奥沙流ダムサイトの角閃岩:この部分の原岩は,枕状溶岩と考えられる。ハンマーの右上に枕状構造が認められる。白色の脈は斜長石脈である。【写真: 石井正之】
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角閃岩のサンプル:黒色の角閃石と白色の斜長石が片理をつくっている。【写真: 石井正之】
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ポロシリオフィオライト帯の東には下部地殻が上昇してきた日高変成帯が広く分布している。ウェンザル林道の日高変成帯の北部地域に属していて,かんらん岩や斑れい岩,トーナル岩が多く見られ変成岩類は少ないという特徴がある。

ウェンザル林道が沙流川支流の二ノ沢を横断して,直線距離で1,100mほど行った林道脇に風化した露頭がある。これが日高変成帯の砂泥質岩起源の黒雲母片麻岩である。一見して,黒雲母特有の小豆色を呈していてホルンフェルスのように見えるが,鏡下で見ると斜長石や石英の間を黒雲母が埋めていて変成度は高温の緑色片岩相である。

奥沙流ダムサイト付近には,日高変成帯の褐色普通角閃石角閃岩が分布している。この角閃岩は,角閃石の他に斜長石と微量の石英から構成されていて片理が発達している。変成度は角閃岩相で最初の露頭より変成度は高い。原岩は玄武岩類と考えられ枕状構造が見られる部分がある。

【執筆者:石井正之】

既存の指定など

日高山脈襟裳国定公園(1981年10月1日指定)

所在地

日高町 千栄

参考文献

小山内康人,2010,4.3.2 変成岩類. 日本地質学会編「日本地方地質誌1 北海道地方」,131−139.朝倉書店.