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富良野断層帯御料断層・ナマコ山断層

なまこ山と活断層

【写真: 大津 直】

【写真: 】
前の写真

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北海道のほぼ中央には,西に夕張山系芦別岳,東に十勝岳連峰に囲まれた富良野盆地があります.この盆地の東西両縁には活断層が分布しています.富良野盆地の西縁には,ナマコ山とよばれる,富良野市から中富良野町にかけて南北に延びた丘陵が見られます.富良野市八線川沿いでは,このナマコ山の断面が観察できる採石場があります.そこでは,約120万年前に噴出した十勝溶結凝灰岩とそれを覆う東に傾いた礫岩層が観察できます.この露頭の西には,御料断層とよばれる活断層があります.反射法地震探査の結果,ナマコ山は,120万年前以降より活動してきたことがわかりました.さらに,掘削調査の結果,最新の活動は約1,800年前~約1,600年前の間であることもわかっています.

富良野演劇工場が立地するナマコ山は,古い時代の扇状地の礫層からなります.この礫は,西の富良野西岳からきたものと考えられます.かつて富良野盆地の西側には,扇状地が発達しつつありましたが,御料断層が活動するたびに次第に扇状地の末端が盛り上がり,土砂の流れを阻止するようになったと考えられます.そして,現在に見るような丘にまで成長したと考えられます.ナマコ山は,富良野盆地が断層運動によって出来たことを示す地形の証拠です.

【執筆者:大津直】

所在地

富良野市 御料・北の峰・学田

参考文献

北海道(2004)富良野断層帯に関する調査. 2004年活断層調査成果および堆積平野地下構造調査成果報告会予稿集, 文部科学省, 35-44.
北海道(2005)富良野断層帯に関する調査. 2005年活断層調査成果および堆積平野地下構造調査成果報告会予稿集, 文部科学省, 137-146.
活断層研究会(1991)新編日本の活断層―分布図と資料―.東京大学出版会,p437.
田近淳・小板橋重一・大津直・廣瀬亘・川井武志(2007)北海道中央部の活断層と大規模地すべり地形.地質学雑誌,113,補遺,51-63
柳田誠・平川一臣・大内定・貝塚爽平(1985)富良野盆地周辺の活断層と金山付近の活褶曲. 地理学評論, Ser. A, 58, 255-265.