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水底火山噴出物の宝庫

忍路半島(忍路湾・竜ヶ岬)のハイアロクラスタイト

忍路漁港突き当たりのハイアロクラスタイト:全体に塊状の部分が多く柱状節理が見られる.中央の上部に放射状節理のブロックが見られる.【写真: 石井 正之】
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竜ヶ岬のハイアロクラスタイト:同心円状の構造が明瞭である.基質が黄土色を呈するのもこの付近のハイアロクラスタイトの特徴である【写真: 石井 正之】
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北大臨界実験所北側の崖に見られるハイアロクラスタイト(上部の黒い部分)と二次堆積性の火山砕屑岩(下位の白色の部分).【写真: 石井 正之】
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漁港手前の立岩:黒色の安山岩で方状節理が発達し,節理沿いに急冷相が見られる部分がある. 【写真: 石井 正之】
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「忍路(おしょろ)高島 及びもないが せめて歌棄(うたすつ) 磯谷まで」と江差追分に歌われた忍路は,積丹半島の東にあり,日本海に小さく突き出た半島である.カニの鋏のような形をしており忍路湾は天然の良港である.

この忍路半島は水中火山岩の産状がよく観察できる場所である.半島の主体は枕状溶岩を含むハイアロクラスタイト(水冷破砕岩)で,忍路漁港の突き当たりの崖に広く露出している.このハイアロクラスタイトの年代は6.6Ma(Ma=百万年前)である.対岸の北大臨海実験所の北側の崖には二次堆積性の火砕岩類が見られる.

漁港手前の道路の海側にある立岩は塊状安山岩で方状節理が発達しているが部分的に節理に沿って急冷しているのが見られる.

忍路半島には給源岩脈群があり,北西−南東方向のものは12.6Ma,北東−南西方向のものは9.0Maの年代を示す.

また,漁港突き当たりの右側の道を行くと,竜ヶ岬の突端にいけるが,ここでも同様のハイアロクラスタイトを見ることが出来る.

【執筆者:石井 正之】

所在地

小樽市 忍路

参考文献

地学団体研究会札幌支部編(1984)札幌の自然を歩く 第2版.96-103.
猪木幸男,垣見俊弘(1954)5万分の1地質図幅 小樽西部および同説明書.27p.北海道開発庁.
Matsuda,Y.,Yamagishi,H.(1997)The K-Ar dating of the volcanic rocks from the Otaru City area and the significance.Rept.Geol.Surv.Hokkaido,No.68,103-111.
岡村 聡,永田秀尚(2007)忍路・積丹半島の推定火山活動と岩石崩壊.地質雑,第113巻 補遺,日本地質学会大114年学術大会 見学旅行案内書,93-102.
渡辺寧(1993)岩脈・火口配列に基づく西南北海道北部の新生代後期の応力場.地質雑,第99巻,第2号,105-116.
Yamagishi,M.(1982)Miocene subaqueous volcanic rocks of the Oshoro Peninsula,Southwest Hokkaido,Japan.Jour.Geol.Soc.Japan,Vol.88,No.1,19-29.