支庁マップ網走支庁根室支庁釧路支庁十勝支庁日高支庁胆振支庁渡島支庁檜山支庁後志支庁石狩支庁空知支庁上川支庁留萌支庁宗谷支庁

 

icon_gaku 術的に重要な地質・地形

独特な base_kei 観をつくる地形・地質

icon_san 業活動と地域生活

その他の「地質 icon_i 産」

 

category_volcanocategory_tectonicscategory_sedimentologycategory_geographycategory_engineeringcategory_mineralcategory_fossilcategory_archaeologycategory_shaped-rock

 

候補サイト 全リスト

リスト一覧

更新されたサイト

 

リンクについて

このページへのリンクは自由です.なお,公開されている記事・写真についての引用等は著作者の了解が必要ですので,必ず御連絡下さい.
リンク元として以下のバナーをご使用ください.
Hyakusenbannar

 

SpryLicence

 

Powered by Lightbox v2.04

高さ250m の大絶壁とアーチ式ダム

豊平峡ダムのハイアロクラスタイト

8月下旬の豊平峡ダム:対岸〔左岸〕のハイアロクラスタイトの岩峰の頂上は標高約650m ,ダムの底面標高は約375m,ダム天端標高は477mである.この時期は,秋の増水に備えて貯水位を標高約460m 以下に押さえている.【写真: 石井 正之】
次の写真

右岸のハイアロクラスタイト:アンカー,ロックボルトで岩塊を安定させ,ロックネットを除去した.取水塔の向こうに見えるのが迂回橋梁である.【写真: 石井 正之】
前の写真 次の写真

観光放流中:勢いよく水が噴出している.この状態で約1トン/秒である.観光放流管の最大放流量は2トン/秒である.【写真: 石井 正之】
前の写真 次の写真

ダム左岸の岩脈群:フロートの上流側〔左側〕に,水平に近い柱状節理が発達した3本の岩脈が見える.【写真: 石井 正之】
前の写真

豊平峡は,定山渓自然の村を過ぎたあたりから両岸が断崖絶壁となる.その中でも豊平峡ダム付近は比高250mを超す断崖となっている.この付近は岩壁の高さもさることながら,いくつかの岩峰があり独特の景観を呈している.

この付近を構成する地質は,定山渓層群のハイアロクラスタイト(水中溶岩)で,約1,000万年前に形成された.層厚は300m以上あり活発な海底火山活動があったことを示している.

豊平峡ダムの右岸側の岩壁はロックネットが施工されていたが,景観に配慮した対策工を実施して撤去した.対策工としては,ロックボルト工,岩壁背後からのアンカー工,ダム堤体への迂回橋梁工などである.

岩壁背後に立坑を掘削しアンカー工を施工した事例は日光華厳の滝の事例が有名であるが,全国的に珍しい工法である.

迂回橋梁は堤体に荷重をかけない片持ち構造(PCフィンバック橋) となっている.

【執筆者:石井 正之】

既存の指定など

支笏洞爺国立公園

所在地

札幌市 南区豊平峡

参考文献

北海道開発庁(1953)5万分の1地質図幅「定山渓(札幌-29)」および同説明書.88p.
地学団体研究会札幌支部編(1984)地質案内 札幌の自然を歩く〔第2版〕,146-150.北海道大学図書刊行会.