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夕張市の砕石資源の供給源

夕張市紅葉山の玄武岩質安山岩貫入岩

柱状節理が発達する玄武岩質安山岩貫入岩体.【写真: 垣原 康之】
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灰色を呈する玄武岩質安山岩の断面.【写真: 垣原 康之】
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夕張市滝の上公園から東に進み,夕張ICを通り過ぎて,夕張川を渡る瑞穂橋の手前右手に,細めの柱状節理が発達した玄武岩質安山岩の貫入岩体が露出しています.この地域には白亜系蝦夷累層群や,多くの石炭層を挟在する古第三系石狩層群や幌内層などの堆積岩が分布していますが,マグマの活動を示す火山岩の存在は珍しいと言えます.

この岩体は,軟質な堆積岩が多い夕張市において,砕石資源として重要視され,1960年頃より,旧国鉄の鉄道道床用として多量に使用された他,国道・道道・地方道などの改良や舗装工事,ダム建設用に使用されました.当時,周辺地域の砕石需要の大部分を担っていたのです.しかし使用すれば失くなるのは必然で,資源枯渇のため1985年頃に休止しました.

同様の貫入岩は夕張市・むかわ町(旧穂別町)などにいくつか存在しますが,規模はごく小さくいずれも幌内層中に貫入しています.これらの関連する貫入岩のうち岩見沢市(旧栗沢町)幌向川中流の岩体から19.4±1.6MaのK-Ar年代が報告されており,これらの貫入岩が前期中新世の頃に貫入したものと考えられています.

現在,採石場跡付近においては道東自動車道の工事(夕張IC−穂別IC区間:2011年供用開始予定)が行われており,近づくのは危険ですので,国道脇から眺めるようにしましょう.

【執筆者:垣原康之】

所在地

夕張市 紅葉山

参考文献

渡辺 寧・藤林紀枝・中川 充・加々美寛雄(1993)北海道中央部馬追丘陵および夕張炭田地域の中新世前期火山岩類のK-Ar年代,層序対比および化学組成.岩鉱,88,295-306.
北海道立地質研究所(2002)5万分の1地質図幅「紅葉山(札幌-33)」および同説明書.117p.