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「上部マントル」の岩石

アポイ岳幌満かんらん岩体

アポイ岳西方尾根「馬の背」:手前にかんらん岩の露頭があり,正面後方がアポイ岳山頂(810.6m).晴れた日には眼下に太平洋がひろがり,北に向って日高山脈の山嶺が連なる広大な景色を眺望できる.【写真: 新井田 清信】
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レルゾライト(lherzolite:かんらん岩の一種). 主に,かんらん石(オリーブ色)・斜方輝石(褐色)・単斜輝石(緑色)からなり,玄武岩質マグマ成分にやや涸渇した溶け残りかんらん岩.特徴的に赤紫色の薄層の中にざくろ石の分解物(輝石-スピネルのシンプレクタイト)を含む.高圧タイプのかんらん岩.【写真: 新井田 清信】
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【写真: 】
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玄武岩質マグマのふるさと「上部マントル」の岩石.日高山脈が上昇したときに地表まで持ち上げられた.幌満かんらん岩(Horoman peridotite)の名前で世界的に有名で,学術的にとても貴重な岩石である.

その持ち味は(1)かんらん岩がきれいで新鮮であること.つまり,地下深部(数10km深の上部マントル)にあった鉱物がそのままの形で含まれているので,かんらん石(オリーブ色)斜方輝石(濃褐色)単斜輝石(エメラルドグリン)スピネル(黒色)が肉眼でよく見えること.および(2)とっても多彩なかんらん岩であること.つまり,さまざまなタイプのかんらん岩が層状岩体をつくり,地球深部の上部マントルで起こっている色々な地質プロセスを教えてくれる貴重な情報源になっていることである.

アポイ岳登山道沿いにかんらん岩が観察できる.サンプル採取のためには,文化庁・公園法・森林法・北海道条例関連の許可申請による手続きが必要.

【執筆者:新井田清信】

既存の指定など

日高山脈襟裳国定公園特別保護地区

特別天然記念物「アポイ岳高山植物群落」

北海道希少野生動植物保護条例

天然記念物「幌満ゴヨウマツ自生地」

所在地

様似町

参考文献

新井田清信・高澤栄一(2007)幌満かんらん岩体の層状構造とその起源.地質学雑誌,113(補遺),167-184.
NIIDA, K., TAKAHASHI, N., TAKAZAWA, E., SAWAGUCHI, T., MORISHITA, T., OZAWA, K., ARAI, S., and OBATA, M., 2002: Guide book for field excursion to the Horoman peridotite complex. In: Field Guide, 4th International Workshop on Orogenic Lherzolite and Mantle Processes. Samani, 1-98.
産業技術総合研究所地質調査総合センター(2002)地域地質研究報告(5万分の1地質図幅)「浦河地域の地質(釧路-69)」.43p.