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氷河時代の遺物 !?

武利の風穴

石碑の脇にある「風穴」から,冷風を感じることができる.【写真: 垣原 康之】

【写真: 】
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遠軽町丸瀬布市街を武利川に沿ってしばらく南下し,途中林道を右に進む.うっそうとした林を通る林道脇に御影石の小さな石碑が建てられている.これには「武利風穴(氷穴)氷河期の遺物」と記されている.石碑の側で,石と石の間に隙間が空いている.この隙間に手をかざすと,確かに冷風を感じることができる.ごくわずかな冷風ではあるが,心が和む.

風穴は,地下の高低差のある空洞(トンネル)を空気が冷却されつつ下方へ移動し下の「穴」から吹き出す現象である.逆に地下の空気が外気温よりも高く,上の「穴」から噴出すると「温風穴」とよばれる.溶岩トンネルに伴う風穴が規模が大きく有名ではあるが,圧倒的に崖錐堆積物の事例が多い.とくに節理の発達する堅牢な火山岩岩塊を主体とする崖錐では,粒径が揃うため地下に空隙ができやすいのであろう.

丸瀬布周辺には,冬季に降り積もった根雪がこれら崖錐に覆われて直射日光や大気から隔離されて「永久凍土」と化している場所が知られている.武利の風穴の奥に,一年中融けない氷が隠れているかは定かではないが,冷風を感じながら地下の空洞に思いを巡らせるのも一興であろう.

【執筆者:垣原康之】

所在地

遠軽町 丸瀬布

参考文献

清水長正(2009)日本の風穴 −その利用と先駆的研究をめぐって.地理,54,32-39.
*地理(古今書院)2009年7月号に「風穴」の特集が掲載.
北海道開発庁(1967)5万分の1地質図幅「丸瀬布(網走-34)」および同説明書.28p.

 

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