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赤色チャートと高圧変成岩

占冠村,赤岩青巌峡

旧赤岩橋から見た赤岩青巌峡.下流(ニニウ)方向を見たもの.右奥に見える露頭が“青巌”にあたる弱変成岩.左上は占冠村が設置した説明看板(合成).【写真: 川村信人】
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道道脇に岩塔状に露出する赤色チャート岩体.ここから南側にいくつもの岩体が点在する.【写真: 川村信人】
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ほとんど非変形であるがやや膨縮した成層構造を示す赤色チャート互層.層理面は高角~垂直である.【写真: 川村信人】
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赤岩青巌峡は,南北に流れる鵡川が流路を90度変えて東西方向になり,ニセイパオマナイ川と分岐する付近を言う.写真1に示すように,流れが速く深い峡谷に赤色の巨岩が散在し,独特の景観を作っている.道東道トマム・占冠インターが開設されるため,国道274号線(樹海国道)から,占冠市街に連絡する道道が整備され,札幌側からのアクセスが容易になった.なお2010年6月現在,赤岩青巌峡沿いにニニウに至る道道は災害のため通行止めとなっている.

赤岩青巌峡の『赤岩』と『青巌』は,いずれも白亜紀の付加体を源岩とする低温高圧型変成岩(神居古潭帯ハッタオマナイ層)の構成岩相で,前者が成層赤色チャート,後者が珪長質凝灰岩と泥岩の互層を源岩とする弱変成岩である.また,赤岩青巌峡上流の鵡川左岸側には蛇紋岩の分布があり,それに起因する地すべり堆積物が大規模に露出している.

写真2は赤岩橋付近の道道脇に露出する赤色チャート岩体で,岩質が堅牢なため,ロッククライミングの練習場所として利用されている.赤色チャートは多少褶曲しているが,意外なほど変成度・変形度が低い(写真3).しかし,放散虫化石など時代を占める化石はまだ発見されていない.

【執筆者:川村信人】

所在地

占冠村 ニニウ 赤岩青巌峡

参考文献

高橋功二・鈴木 守,1986,5万分の1地質図幅「日高」および同説明書.北海道立地下資源調査所,44p.