高さ130mの断崖と火砕流の平坦面
千歳川左岸の支笏火砕流台地
支笏火砕流(Spfl)は約3万9千年前の大規模噴火の噴出物でその体積は合計200立方キロメートルとされている.現在の千歳川に沿っても厚く堆積していて,その圧倒的な体積を実感できるのがこのポイントである.
支笏湖周辺は明治時代から王子製紙が製紙得るために開発を行い,千歳川には現在でも5つの発電所がある.一番上流の発電所がこの千歳第一発電所で,発電所の水圧管路が千歳川の右岸に設けられ,落差130mを利用して発電を行っている.水圧管路の上の台地に公園があり,そこから火砕流台地を眺めることが出来る.
ここから見える約4kmの範囲では,対岸の台地の標高は上流側で約250m,下流側で約180mで,平均勾配は約1°である.
既存の指定など
支笏洞爺国立公園
所在地
千歳市 水明郷 王子製紙第一発電所公園
参考文献
加藤茂弘,山縣耕太郎,奥村晃史(1995)支笏クッタラ両火山起源のテフラに関する加速器質量分析(AMS)法による14C年代.第四紀研究,34(4),309-313.
土居繁雄(1957)5万分の1地質図幅および説明書「樽前山」.北海道開発庁.
日本の地質増補版編集委員会編(2005)日本の地質増補版,23-24.共立出版.