ハイアロクラスタイトに挟まれた白色の崖
余市 白岩の軽石凝灰岩
国道229号を余市から古平に向かっていくと,二つ目のワッカケトンネルの手前で白い崖が目に飛び込んでくる.白岩の軽石凝灰岩である.
この凝灰岩はラミナの発達が著しく細粒相から礫を含んだ岩相まで様々な岩相を示す.
下位には安山岩の円礫を主体とする礫岩があり,上位にはデイサイト質のハイアロクラスタイトが載っている.この上位のハイアロクラスタイトは軽石凝灰岩を削っていることから土石流的に一気に流下してきたと考えられる.
凝灰岩の下部には数mであるが流紋岩質ハイアロクラスタイトと思われる岩相が見られる.この岩相では礫状部分の表面が風化により黒く変色しているが,石英を含む均質な流紋岩である.
所在地
余市町 白岩町
参考文献
地学団体研究会札幌支部編(1984)札幌の自然を歩く 第2版.108p.
根本忠寛,対馬坤六,上島 宏(1955)5万分の1地質図幅および同説明書「古平および幌武向」