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農地を塩水害から守る鳥の楽園

いしかり調整池

いしかり調整池:西から望む.東西方向の長さは約450m である. 正面に揚排水施設が見える.中央遠くの山は手稲山.【写真: 石井正之】
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いしかり調整池を西から望む:水深が浅いため水鳥がたむろしている.【写真: 石井正之】
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北生振揚水機場:左手の水路が,ほぼ東西に通る北6号排水路で,調整池から放水路でこの排水路に流し揚水機場で再度汲み上げて灌漑用水とする.揚水機場からは3系統の幹線用水路で配水している.【写真: 石井正之】
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北生振揚水樋門と石狩川:石狩川の塩分濃度が基準値を超えた場合は,この樋門を閉じて石狩川からの水を遮断し,調整池取水ゲートを開放して放水する.【写真: 石井正之】
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国道337号の札幌大橋を渡り石狩川の堤防沿いに行くと右手に広大な池が見えてくる.これが,いしかり調整池である.この調整池は石狩川の河川水が塩水化したときの貯水池である.

石狩川は夏の渇水期に,塩水が最大30km,江別市の美原大橋の手前まで遡上する.石狩川河口周辺に広がる水田を中心とした農業地区「いしかり地区」(石狩市,当別町:891ha)へ用水を供給している北生振揚水機場は,河口から8.5km の位置にあり,作物にとって最も重要な時期に塩水を汲み上げる事態となっていた.そのために建設されたのが,このいしかり調整池で約50万立方メートルの貯水容量がある.

この付近は,地形的には花畔低地帯と呼ばれ標高は5.5m ほどである.表層付近には透水性の高い砂質土層(透水係数10^-3〜10^-4m/sec,N値15程度)が15〜20m の厚さで堆積し,その下位に厚さ10m ほどの難透水性の粘性土層(透水係数10^-8〜10^-10m/sec,N値3〜4) が分布している.

調整池は粘性土層まで鋼矢板を打設して遮水壁としている.調整池の深さは3.3m である.

この調整池にはいろいろな水鳥がやってくるので,野鳥関係者の間では有名な場所でもある.

【執筆者:石井正之】

所在地

石狩市 北生振(きたおやふる)十線

参考文献

北海道開発局の技術発表会 各種資料.
松下勝秀(1979)石狩海岸平野における埋没地形と上部更新統〜完新統について.第四紀研究,18巻,2号,69-78.