なだらかな山容と断崖に囲まれた頂上
第四紀の火山 塩谷丸山
塩谷川と桃内川に挟まれた標高629.2m のドーム型の古い火山である.標高100m 付近から250m 付近までは丸山火山噴出物のうち安山岩砕屑岩で構成されなだらかな地形を呈している.この付近の登山道はところどころレンガ色となっていて火砕岩であることが分かる.標高250m 付近から急斜面となり山体の各所に複輝石安山岩の断崖が形成されている.この付近の安山岩は黒灰色を呈し斜長石の目立つ新鮮な溶岩である.さらに,標高540m 付近から三角形のドームとなり頂上の西斜面は,ほぼ全面断崖となっている.このドームを構成する安山岩も輝石安山岩であるが,やや褐色を帯びた灰色を呈し斜長石の斑晶がやや大きいのが特徴である.
なお,図幅によれば「丸山火山の噴出物は河成段丘堆積物に被われるところがある.」と記述されていて,更新統の火山としている.
所在地
小樽市 塩谷
参考文献
猪木幸男,垣見俊弘(1954)5万分の1地質図幅および説明書「小樽西部」.19p.北海道開発庁.猪木幸男,垣見俊弘(1954)5万分の1地質図幅および説明書「小樽西部」.19p.北海道開発庁.