支庁マップ網走支庁根室支庁釧路支庁十勝支庁日高支庁胆振支庁渡島支庁檜山支庁後志支庁石狩支庁空知支庁上川支庁留萌支庁宗谷支庁

 

icon_gaku 術的に重要な地質・地形

独特な base_kei 観をつくる地形・地質

icon_san 業活動と地域生活

その他の「地質 icon_i 産」

 

category_volcanocategory_tectonicscategory_sedimentologycategory_geographycategory_engineeringcategory_mineralcategory_fossilcategory_archaeologycategory_shaped-rock

 

候補サイト 全リスト

リスト一覧

更新されたサイト

 

リンクについて

このページへのリンクは自由です.なお,公開されている記事・写真についての引用等は著作者の了解が必要ですので,必ず御連絡下さい.
リンク元として以下のバナーをご使用ください.
Hyakusenbannar

 

SpryLicence

 

Powered by Lightbox v2.04

塩釜ローソク岩・親子熊岩をつくる

エンルム岬のヒン岩脈

様似漁港防波堤からみたエンルム岬のヒン岩脈露頭.右奥方向がエンルム岬で,東南東に伸びた地形を作っている.中央上部から比較的大規模な岩盤崩落の履歴が認められる.母岩の蝦夷層群は露出しない.【写真: 川村信人】
次の写真

露頭基部から見たヒン岩体.ほぼ垂直方向の板状節理とともに,それに直交した水平に近い節理も顕著に見られる.露頭の形状は前者に強く規制されている.【写真: 川村信人】
前の写真 次の写真

ふれ愛ビーチからみた親子岩.未確認であるが,露頭の形状や位置関係から,エンルム岬のヒン岩脈の延長部と考えられる.川村信人撮影.【写真: 川村信人】
前の写真

浦河から国道336号線で様似町へ来ると,それまでの日高海岸地域らしい緩やかな砂浜が続く地形が少し変化し,様似漁港の向こうに切り立った断崖を持つ岬が見えてくる.エンルム岬である(写真1).

近づいてみると,エンルム岬を作っているのは節理の発達した灰色の貫入岩で(写真2),含黒雲母角閃石ヒン岩である.前田ほか(1990)によるとこのヒン岩(様似ひん岩岩脈)の貫入年代は 16.5 Maで,新第三紀中新世である.

エンルム岬から浦河方向を振り返ってみると,このような突出した岩体は,様似漁港内~親子岩(写真3)~塩釜ローソク岩と西北西方向に連なっており,観音山付近で少し北に張り出しているが,西北西-東南東方向の大規模な岩脈を構成していると考えられる.またこのヒン岩脈は,白亜系蝦夷層群中に貫入しているものらしい.

親子岩周辺は『ふれ愛ビーチ』として海水浴場とキャンプ場になっており,身近な地質景観の一つともなっている.

【執筆者:川村信人】

所在地

様似町 冬似

参考文献

前田仁一郎・宮坂省吾・池田保夫・末武晋一・戸村誠司・河内晋平・松井 愈,1990,北海道中央部の第三紀迸入岩類のK-Ar年代と火成活動の時空変遷.地球科学,44, 231-244.