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付加体中の複雑な砕屑物脈

松前町折戸浜の砂岩脈

海岸付近の黒く見える露頭は葉理シルト岩とタービダイト砂岩の互層.向かって左側に砂岩脈-シル群が分布する.駐車場からここまでゆるい砂浜を歩くのは,夏場にはけっこうつらい.【写真: 川村信人】
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典型的な砂岩脈-シル.やや膨縮し,褶曲で折りたたまれているところもある.【写真: 川村信人】
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もっとも特徴的な,乱雑砂岩脈-シル密集部分.まともな平板状形態を示すところは皆無である.【写真: 川村信人】
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低角斜交砂岩脈の一部が“まゆ状”に膨らみ,そこから少なくとも3本の砂注入脈が向かって左へ分岐している特異な構造.砂の貫入流動に伴う水圧破砕プロセスを示すものと想像されるが,詳細は不明.【写真: 川村信人】
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砂岩脈を代表とする砕屑物脈は,一般にあまり意識されていないが実はほとんどの地層(地質体)の中に普遍的に存在するものである.その大部分は,平板状の貫入脈で多くの記載例があるが,ここで紹介するのは,付加体の砕屑岩の中に見られる,きわめて特異な構造を持つ砂岩脈-シルである.

松前町折戸浜には,ジュラ紀付加体渡島帯の海溝充填堆積物である砂岩泥岩互層が露出する.その中に,大津・川村(1991)・川村ほか(1994)・富岡・川村(2003)で記載された特異な砂岩脈-シル群が観察される.

折戸浜の駐車場から松前市街方面に砂浜の海岸を約300m歩くと,写真1のような露出がある.この露出は葉理シルト岩とタービダイト砂岩の互層からなるが,その一部に多数の砂岩脈が認められる(写真2).写真2に写っている白色の砂岩は,薄層・葉理を除くと,ほとんどすべて砂岩脈-シルである.その一部はプティグマティックに褶曲している.

砂岩脈-シルの占める割合が大きい部分では,写真3のような非常に乱雑で板状形態を示さない密集部が認められる.写真4のように,層理面に低角で斜交する砂岩脈が“まゆ状”に大きく膨らむ産状も見られる.

このような特異な構造を持った砂岩脈-シルは,世界的にもまだ発見・記載されておらず,付加体内部に特有な応力分布や間隙水の挙動を示すものと考えられるが,その詳細なメカニズムは未解明となっている.

【執筆者:川村信人】

所在地

松前町 折戸浜

参考文献

川村信人・大津 直・寺田 剛・安田直樹(1994) 渡島帯付加体の内部構造.日本地質学会第101年学術大会見学旅行案内書,175-195.
大津 直・川村信人(1991)渡島帯松前層群の砕屑岩脈~シル -付加体砕屑岩相の液状化~水圧破砕過程の一例.第98年学術大会(松山)講演要旨,284.
富岡雅仁・川村信人(2003)付加体砕屑岩中に見られるサンドシル-ダイク複合体の得意な形態と形成メカニズム.第110年学術大会(静岡)講演要旨,251.

 

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