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巨大地すべりを展望する

雄冬岬展望台

展望台に向かう道路の途中から見た岩塊群:この斜面は地すべりの末端の急崖に相当する.【写真: 石井 正之】
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南側の側崖と安山岩の柱状節理:中央やや左の草の生えた斜面では側崖がさらに崩壊して後退している.【写真: 石井 正之】
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展望台付近から見た岩塊群:最大5mほどの径を持っていること,岩塊がほとんど摩耗していないことが大きな特徴である.遠くの尾根に比べて地すべり内の斜面の標高は一段低くなっている.【写真: 石井 正之】
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南側の安山岩の柱状節理:節理が見えている範囲だけで高さは40m ほどある.【写真: 石井 正之】
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札幌から留萌に向かう国道231号の雄冬の集落を過ぎたところから山に上がって行くつづら折れがある.その終点付近が雄冬園地と呼んでいる場所で駐車場から階段を上った先に雄冬岬展望台がある.標高は約140m である.この展望台の売りは「晴れた日は、積丹半島や天売・焼尻島を望むことができます。」(増毛町ホームページ)と言うことである.

しかし,見所は南側にそびえる安山岩の柱状節理とそれに続く巨大岩盤地すべりの滑落崖である.また,展望台が建っている付近に分布する地すべり移動岩塊である巨大な角礫の山である.

地形的には標高780m 付近を頭部とし,日本海に向かって北西方向に移動した巨大岩盤地すべりが認められる.地すべりの南側の境界は安山岩の見事な柱状節理の見られる高さ200m 以上に達する崖で,北側の境界はほぼオフユ川である.末端は海岸のすぐ近くまでまで達していると考えられる.

この巨大地すべりの末端付近に位置するのがこの展望台である.展望台付近は径5m ほどの岩塊の積み重なりからなり,その規模に圧倒される.この地すべりの規模は奥行き約1.7km,幅1.2km である.

展望台上っていく道路脇で見られる岩塊は,径2mmほどの斜長石と少量の輝石からなる安山岩で非常に硬い.時代は鮮新世とされている.

なお,この巨大地すべりの北側にもう一つの巨大地すべりがあり,展望台から眺めると二つの地すべり移動岩塊の範囲が周囲に比べて相対的に低く,平坦であることがよく分かる.

【執筆者:石井正之】

既存の指定など

暑寒別天売焼尻国定公園(1990年8月1日)

所在地

増毛町 雄冬

リンク

増毛町 雄冬展望台

増毛町ホームページ

参考文献

山岸宏光編(1993)北海道の地すべり地形―分布図とその解説.178p.北海道大学図書刊行会(現 北海道大学出版会).

 

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