古第三紀層の大露頭
"夕張の顔”-夕張挟炭層
夕張市街地から岩見沢へ抜ける道を通って“めろん城”の近くまで来ると,右側に大きな地層の露頭が見える(写真1).なんとなく人の横顔のようにも見えるので,正確な由来は不明だが『夕張の顔』と呼ばれている.
この地層は,古第三系石狩層群である.露頭自体に取り付くことは不可能であるが,クローズアップで見ると,上部と下部が厚層理の砂岩層,その間が黒色の泥岩と砂岩の互層からなっていることが分かる(写真2).
佐々ほか(1964)によると,上部の砂岩層が幾春別層(河川成),その下位が若鍋層(浅海成)となっている.幾春別層は挟炭層であるが,この露頭では石炭層は挟まれていないように見える.また露頭下方には幌加別層の泥岩層と夕張層が露出しているはずだが,崩れと植生で隠されている.
所在地
夕張市 丁未付近
参考文献
佐々保雄・田中啓策・秦 光男,1964,5万分の1地質図幅『夕張』および同説明書.北海道開発庁,184 p.
地学団体研究会(編),1977,地質あんない 札幌の自然を歩く.北海道大学図書刊行会,252p.
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